のりの掃き溜めブログ

ひとりごとみたいな何か

死にたくないと思った

学生の頃、辛いことがたくさんあった。

何度も死にたいと思いながら、自分を殺すのが怖くて、ずっと死なずにいた。

痛いのは嫌だし、苦しいのも嫌だし、気持ち悪いのも、血も、グロいのも、大の苦手だ。

こういうものが怖くて、踏みとどまっていた。

 

大人になったわたしは、今、死にたくないと思った。

先に挙げたものが怖いのはもちろん変わらないけど、自分を殺すのが怖いというよりは、老いて死ぬことが怖くなった。

 

二十歳を過ぎた頃からか、体力と気力の低下を感じていた。

1年が過ぎるスピードはどんどん速くなり、歳を重ねていくことに不安と恐怖を感じ始めた。

時は待ってくれず、わたしがもたもたしてる間にも老いはどんどん迫ってくる。

ついこの間まで子どもだったようなことを言う大人たちを見て笑っていた頃が懐かしい。

もう10年も前の学生時代のことを、ついこの間のことのように喋っている自分にふと気付く瞬間がある。

思えば、あの頃の自分は大人のつもりで子どもだった。

成長よりも老いを強く感じ始めた瞬間に、死が急にリアルになった。

 

子どものわたしにとって死は、ドラマやマンガで見る非現実的な世界だった。

分かっているつもりで、全然リアルに感じていなかった。

だけど、生きていく中で身近な人の老いや死を経験していくことで、そして自分の身に老いを感じることで、死はいつの間にかリアルのものになった。

このまま流され続けていたら、死までだってあっという間だろう。

 

わたしは今年、何ができただろうか。

 

あと数十分で2020年が終わる。